玄関ドアは毎日出入りする場所であり、セキュリティが非常に重要です。

しかし築年数が経った住宅の場合、鍵による防犯性能が低下してしまう場合があります。

そこで本記事では、玄関を守る「鍵」の種類や選ぶ際の注意点についてご紹介します。

これから玄関ドアのリフォーム等をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

玄関ドアの鍵の種類｜メリットや注意点

ここではまず、玄関ドアで用いられている鍵の種類についてご紹介します。

主な特徴やメリット、注意点を知っておくことで、ご自宅に合ったタイプを選びましょう。

引き違い戸錠

引き違い戸錠とは左右にスライドさせる引き違い戸に取り付けられる鍵のことを指します。

主に、日本の伝統的な家屋やアパートの玄関ドアに使用されていることが多いです。

引き違い戸は開き戸に比べて開閉時にスペースを取らないため、狭い玄関でも使いやすい形状です。

外側からのみ施錠ができるタイプや、外側からは錠・内側からはつまみ（ネジ式）で施錠ができるタイプがあります。

ただし構造上、他のタイプのドアに比べて防犯性能が低いことがあります。

特に古いタイプの引き違い戸錠は、ピッキングやバールなどによる破壊に対して脆弱な場合があり、注意が必要です。

シリンダー錠

シリンダー錠とは、鍵穴に鍵を差し込んで回して開閉するタイプのことを指します。

一般的な住宅で最も広く採用されており、様々な製品が販売されています。

シリンダー錠は最新の技術を採用した製品が多く、ピッキング等に対する耐性が強化されているのが特徴です。

また比較的簡単に交換できるため、鍵を紛失した場合や防犯性を向上させたい場合にも便利です。

ただし一部のシリンダー錠は、専門の設備がなくても鍵の複製ができてしまう場合があります。

特に古いタイプや安価な製品はリスクが高いため、注意しましょう。

プッシュプル錠

プッシュプル錠とは、ドアハンドルを「押す（プッシュ）・引く（プル）」といった動作で開閉する鍵のシステムのことを指します。

ドアノブタイプの場合には「回す」動作が必要ですが、プッシュプル錠はハンドルを押したり引いたりすることでドアラッチが開く仕組みです。

これにより、開閉時の動作がスムーズになります。

使いやすさと安全性を兼ね備えており、特に高齢の方や小さなお子さまにも扱いやすい設計です。

鍵穴と取っ手が一体型で、鍵穴が2つあるツーロックタイプになっている製品も多く見られます。

ツーロックタイプであれば、防犯性も高くなるのが特徴です。

電気錠

電気錠とは、電気の仕組みでドアの施錠や解錠を行う鍵のことを指します。

従来の物理的な鍵の代わりに、暗証番号、カードキー、指紋、スマートフォンアプリなどを用いて操作できます。

電気錠は物理的な鍵穴がないため、ピッキングのリスクが低くなります。

これにより、利便性や防犯性能が高くなっているのが特徴です。

ただし電子機器であるため、ソフトウェアやハードウェアの故障が発生することがあります。

トラブル時には専門的なサポートが必要になり、修理費用が高額になるケースもあるため注意しましょう。

玄関ドアの鍵はどれがおすすめ？ケース別に紹介

ここでは、ケース別におすすめの玄関ドア鍵の種類をご紹介します。

ライフスタイルや予算に応じて、適切なタイプを選びましょう。

交換費用を安くしたい

鍵の交換費用を安くしたい場合には、シリンダー錠がおすすめです。

シリンダー錠はドア全体を交換する必要がなく、鍵部分のみを交換する工事で済みます。

これにより交換作業が比較的短時間で完了し、費用も安くなるのです。

また多くのメーカーから様々な価格帯のシリンダー錠が提供されているため、予算に応じて選べるのもメリットです。

安価なモデルから高性能なモデルまで、幅広く選択できます。

セキュリティを高めたい

玄関ドアのセキュリティを高めるためには、電気錠がおすすめです。

電気錠は物理的な鍵穴がないため、ピッキングによる侵入が難しくなります。

製品によっては、暗証番号、指紋認証、カードキーなど、複数の認証方法を組み合わせて使用できます。

これによりセキュリティが大幅に強化できるため、必要に応じて選び分けましょう。

また不正な操作が行われた場合や、異常を検知した際に警報を発する機能を持つ電気錠もあり、さらに防犯性能が高められます。

電気錠の取り付けには専門的な知識と技術が必要な場合が多いので、プロの業者に依頼するようにしましょう。

スマートフォンで操作したい

玄関ドアの鍵をスマートフォンで操作したい場合、電気錠（スマートロック）がおすすめです。

電気錠はスマートフォンを利用してリモートで施錠や解錠ができる機能を備えており、高い利便性と防犯性能があります。

またドアの開閉状況や不審なアクセスをスマホに通知する機能があり、リアルタイムでセキュリティ状況を把握できるのもメリットです。

場合によってはスマートホームデバイスと連携させることで、セキュリティカメラや照明、アラームシステムなどと連動させることも可能です。

ただしインターネットに接続されているため、ハッキングのリスクがあります。

そのため信頼性の高いメーカーの製品を選び、常に最新のセキュリティアップデートを適用することが重要です。

高齢の家族が使いやすい鍵にしたい

高齢の家族が使いやすい鍵を選ぶ場合、操作の簡便さや安全性が重要です。

そのため、開閉がしやすいプッシュプル錠がおすすめとなります。

ドアハンドルを押す（プッシュ）または引く（プル）動作だけで開閉できるため、力の弱い方や手が不自由な方でも簡単に操作できます。

また電子錠と組み合わせて使用できる製品もあり、高い防犯性能も確保されています。

家族全員が安心して使える鍵を選び、高齢の方にも優しい住環境を整えましょう。

玄関ドア鍵リフォームの注意点

ここでは、玄関ドア鍵リフォームの注意点についてご紹介します。

事前に注意点を知っておくことで、快適で使いやすい玄関環境を作りましょう。

信頼できる業者に依頼する

玄関ドアの鍵は、家のセキュリティの要です。

信頼できる業者であれば正確で適切な取り付け作業を行ってくれるため、安心して依頼できます。

またアフターサポートがしっかりしている業者であれば、使用する製品の品質が保証されており、長期間の使用に耐える安全性が確保されています。

万が一のトラブル時にも対応してもらえることで、リフォーム後の生活も安心です。

玄関ドアごと交換もおすすめ

玄関ドアの鍵は、単体で交換することも可能です。

しかし玄関ドア全体を交換することで最新のドアを設置でき、鍵だけでなくドア全体の防犯性能が向上します。

また家全体の外観も美しくなり、印象が良くなるのもメリットです。

ただし鍵だけの交換よりも費用が高額になってしまうため、予算や玄関の状況に応じて検討しましょう。

初期費用は高くても、長期的な視点で考えるとセキュリティの向上やエネルギー効率の改善、メンテナンスコストの削減など、多くのメリットがあります。

特に築年数の経った住宅では、まとめて交換した方が良いケースが多いです。

具体的な工事内容については、ぜひ専門業者に相談してみましょう。

まとめ

玄関ドアの鍵は、毎日使っている中で劣化してしまうことがあります。

最悪の場合ピッキング等で空き巣に入られるケースもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。

本記事でご紹介した鍵の種類や注意点を参考に、ご自宅に合ったリフォームを計画してみてください。

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