『真空ガラス スペーシア』はどんなガラス?│4つのメリット・3つのデメリット
これから新築住宅の購入を検討している人や、既に家を建築済みの人の多くは「暖かい家がいいな」と思うでしょう。暖かい家を実現するのに最も大事なパーツは「窓」です。外に逃げてしまう室温のうち、なんと50%は窓から逃げることが分かっています。
そんな窓を高性能にして暖かい家を実現するための、ひとつの手段は「真空ガラス」です。
本記事では、非常に断熱性能の高い真空ガラスについて、どんな特徴を持つ窓なのか解説します。性能の高い窓を選択して、心地よい室温の住まいを手に入れましょう。
目次
真空ガラス「スペーシア」はどんなガラスなの?
初めに、真空ガラス「スペーシア」が一体どんなガラスなのかを紹介します。
ガラスとガラスの間に真空層を作ったガラス
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旧来のガラスは、外と内とを1枚のガラスで隔てていました。近年、利用されることが多くなってきた複層ガラスは、ガラスの枚数を増やし2枚のガラスで熱を遮るものです。複層ガラスは、ガラスとガラスの間に空気層を設けることで、熱が伝わるのを防いでくれます。
真空ガラス「スペーシア」は複層ガラスの断熱性能に加えて、ガラスとガラスの間の空気層を真空にすることで、飛躍的に断熱性能を向上させることに成功したガラスです。
真空ガラス「スペーシア」のメリット
間に真空層がある真空ガラスは、導入することでどんなメリットを得られるのでしょうか。
メリット(1)高い断熱性を持つ
真空ガラスを導入することで、あなたの家の窓は「高い断熱性を持つ」ことになります。
シングルガラスのときは、外と中とが薄いガラス1枚で隔てられていたのが、真空ガラスを導入することでガラス2枚と真空層と、3つの断熱層を確保することとなります。
断熱性能を数値化した「熱貫流率」で表すと、シングルガラスの熱貫流率は6.0W(m2・K)。一方で真空ガラスは1.4W(m2・K)と、4倍の断熱性能を有することになります。
今までシングルガラスで窓からの冷気を感じていた人は、真空ガラスの導入で暖かな室内空間を手に入れられるでしょう。
メリット(2)ガラス表面の結露を防ぐ
ガラスの断熱性能が向上することで「ガラス表面に発生する結露を減らせる」効果もあります。
シングルガラスの場合は、外気温と内気温の差が大きくなることから、室内側に大量の結露が発生するケースが散見されます。一方で真空ガラスを導入することで、室内側の温度低下を防ぎ結露の量を大幅に減らせるでしょう。
結露は放置すると、窓枠やカーテンなどを濡らしてカビ・ダニの温床となってしまいます。真空ガラスを導入することで、ダニ・カビの発生を防ぎ健康被害を未然に防げるでしょう。
メリット(3)遮音性能に優れている
真空ガラスは「遮音性能に優れている」点もメリットに挙げられます。
室内の音が外に響いてしまう。外を走る車の音が室内に響いてくる。こうした音の問題には様々な原因がありますが、そのうちのひとつはガラスです。
シングルガラスの場合は、隔てる層が1枚であるため、音を簡単に通してしまいます。一方で真空ガラスの場合は3層、うち1層は真空であるために、大きな吸音効果が期待できます。
遮音性能を示す等級「T-2」を取得していることからも、優れた遮音性能が担保されています。
メリット(4)既設のサッシのガラスを交換できる
スペーシアならではのメリットとして「既設のシングルガラスのサッシにそのまま設置できる」ことが挙げられます。
一般的なシングルガラスのサッシの厚さは6.2mmです。一方で、一般的な複層ガラスの厚さは12mmもあるため、シングルガラスを複層ガラスに、ガラスだけ交換するのは困難です。
真空ガラススペーシアであれば、真空層を非常に薄くできることから6.2mmの厚さで、シングルガラスのサッシのままガラス交換だけ行えます。作業をガラス交換だけに抑えられれば、窓の断熱リフォームにかかる費用を大幅に抑えられるでしょう。
真空ガラス「スペーシア」のデメリット
ここまで真空ガラスのよい点を紹介してきましたが、当然ながらデメリットもあるので紹介します。
デメリット(1)一般的な複層ガラスより高額
真空ガラス「スペーシア」は、高度な技術を用いていることから、一般的な複層ガラスよりも「単価が高額になります」。
枠まで交換するのか、ガラスの大きさはどの程度か、様々な条件によって費用は大きく変わりますが、同じ面積のガラス単体で比べると、複層ガラスより真空ガラスのほうが高額な費用が必要になるでしょう。
デメリット(2)シングルガラスよりは重くなる
日常使いを考えると、窓は軽い方が開閉動作が楽になります。しかし真空ガラスはガラスを2枚使用しているため「シングルガラスより重量が大きく」なってしまいます。
リフォームをしたあとに重さで後悔を感じないよう、重くなることは認識しておきましょう。
デメリット(3)ガラスは結露しなくても枠が結露する
メリットの項で結露が発生しづらいことを紹介しましたが「枠の交換をしない場合は枠が結露を起こしてしまう」という認識も必要です。
シングルガラスを使用している家の多くは、窓枠にアルミを用いています。アルミは熱を通しやすいことから、真空ガラスの導入で断熱性能が上がっても、枠の結露が気になってしまいます。ただし、ガラス部分の結露が低減できることから、結露水の総量は少なくなります。
真空ガラス「スペーシア」への疑問
記事の最後に、真空ガラス「スペーシア」について、よく聞かれる疑問と回答を紹介します。
複層ガラスと真空ガラスは違うの?
頻繁に聞かれるのは、複層ガラスと真空ガラスの違いです。どちらも複数枚のガラスを用いて断熱性能の向上を図っていますが、二者の最も大きな違いは「ガラスの間に挟まれている空気の違い」です。
複層ガラスの場合は、ガラスの間にアルゴンガスなど熱が伝達しづらい気体を封入しています。一方真空ガラスは、ガラスの間の空気を抜き真空に近い状態にしているため、熱対流が起こりづらく複層ガラスよりも高い性能を持っています。
リフォームで補助金を使いたい。対象になる?
一般的に広く普及している訳ではない真空ガラスは「リフォームに関する補助金を利用できるのか」という疑問を投げかけられます。
2023年に窓のリフォームで大きな補助が期待できるのは「先進的窓リノベ事業」または「こどもエコすまい支援事業」の2つです。実は、真空ガラススペーシアはどちらの事業にも対応しているので、リフォームの規模によってはより高額な補助金を得られるでしょう。
>関連リンク:日本板硝子株式会社 窓リフォームに関する補助・助成金情報
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真空ガラスのラインナップは1つだけ?
真空ガラスと聞くと1種類しかないと思われがちですが、実は全体で「5つの真空ガラス」がラインナップされています。
たとえば、スペーシア静は遮音性能に力を入れており、スーパースペーシアは熱貫流率0.65W/(m2・K)という超高性能を売りにしています。全部で5つの種類の真空ガラスが販売されているので、施工会社と相談しながら最適な真空ガラスを設置しましょう。
真空ってどれくらいの期間効果があるの?
いくら性能が高くても、真空が維持できなければ真空ガラスを利用するメリットはなくなってしまいます。どの程度の期間、真空が保証されているのでしょうか。
真空ガラス「スペーシア」の会社HPには、品質保証のために、「隣接した2個以上のマイクロペーサーマイクロスペーサーが落下しないこと」と書かれ、10年を経ずに落下した場合には、不具合が生じた場合に製品を無料で交換すると記載があります。このことから「最低でも10年、実際はそれ以上の期間、窓の更新を行う必要はなさそう」です。
まとめ│真空ガラスの導入で室内環境改善を!
真空ガラス「スペーシア」について、どんなガラスなのかメリット・デメリットを始めとする特徴を解説しました。
断熱性・結露・遮音といったストレス源を抑えられる可能性を持ちながら、一般的な窓ガラスよりも薄く、高い性能を持つため、特に窓からの暑さ・寒さにストレスを抱えている人におすすめです。
電気代の上がっている昨今、冷暖房費が気になる人にもおすすめです。施工はスペーシアの認定店にご依頼ください。
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